獣の奏者 探求編・完結編
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上橋菜穂子「獣の奏者 探求編・完結編」

よくも一回終わらせた話をこういうかたちで続け、そして終わらせたな、と。
まずは感心。うなりながら読了。
エリンが結婚してたことにがっかりしたのは私だけじゃないはず、と思いつつ読み進めました。

結局研究者であることは、やめられなかったのですが。

ネタバレしないように感想を書くと、
1)おかーさーん、そりゃないよー、子供の目の前だよー
2)エリンは悔いもあるだろうけど幸せ。こんなふうに生きることは難しい。
3)イアルは心理描写が少ないので補完しながら読んだけど、
  ジェシといい距離をつくっていけたんだろうなと最終章で安堵。
  個人的にはかわいそうな人なんだけど、本人はそうでもないかも。
4)ジェシが「お父さん」って言ったり「親父」って言ったり混ざるのが
  背伸び感ででてかわいらしい。悪ぶったり得意になったり
  親の言葉に素直に尊敬したり、子供の描かれ方は秀逸です。

1・2と3・4はどちらも「母と子」の物語。
自分が母の人が読んだら感想が違うだろな。

1・2の時には
研究者としてのエリンの姿勢と最後の煌めき/予感が素晴らしくて、
もう最後は涙を拭い拭い読みましたが、
今回は
眉間にしわ寄せながら戦争の行方を追いました。
大きな歴史という流れと、その中を流れる細い人間という歴史。
国という流れ、民族の流れ、途絶えたり霧散したり縒れて拗れたものを
そのままにしようとするひと、太く広げようとするひと、その思惑。
そしてひとでない生き物の流れ。

エリンもまた、その流れの中のひとしずくであることに満足しつつ生きたのでしょう。

いいお話かというと、ちょっと違う。
けれど、
読む価値のある重厚な物語であると、思います。
1・2を読んだ方は、(好き嫌いはあるかもしれないけど)ぜひ。



そういえば、このテイストの違いは
エンデの「はてしない物語」の前半・後半並かも。
そこはちょっと覚悟してもらった方がいいな。
【2009/08/29 20:14】 | れびゅーん | トラックバック(0) | コメント(0)
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