獣の奏者
上橋菜穂子といえば、「守り人シリーズ」でしょう。
今まさに最後のシリーズが刊行している真っ最中ですね。
(でも本当に終わっちゃうの?いやーん)

ですがその前の昨年11月に、講談社から出たこの本、あまり本屋に並んでないのですが、

すっごくいい。

全2巻の児童書に、なんて濃密な時間の流れていることか。
ある世界の語られない歴史、生きている自分たち、国、社会。
そして人でないいきものたち。

いろいろね、泣き所もありました。
エリンがいろいろな人に守られながらも幸せが長くは続かないという節目が来る度に
ああもうって思わされました。
どうしてこの子がつつましく静かに暮らしていくのを
政治がじゃまするんだろうって苦々しく思ったりしました。

でも、このお話の真にたどり着きたいところはそんなところじゃなかった。

最後の5ページに、驚愕しました。
ああ、こここそが、エリンの魂を救うのだ。
なによりも望んでいた世界を垣間見た事実が、この先の彼女の生を肯定するのだ。
正義でなく愛でなくただ探究者としての道の光が、暗い闇の中でも彼女を照らすのだ。

だからむしろ最後は泣きませんでした。とまどいと、畏れと、安堵。
一つの業(ごう)をみた思いです。胸を突かれて。
この先の彼女がすごく気になりますけど、この物語はここでおしまい。
でもこれはこの世界でも日々起きている事なんでしょう。
科学も医学も工学も、本来は正邪のないものだもの。獣のように。


あー、蛇足だ。スマン。チープになってきた。
でも書いてることは本当の気持ちなので、私の陳腐な感想なんかより
本編読んでください。素敵だから。
【2007/02/14 22:24】 | れびゅーん | トラックバック(0) | コメント(0)
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